スホーイ Su-6

このソ連の優秀な攻撃機は、後継機と言う事もあってか、あの世界的に有名なイリューシン Il-2の陰に隠れてしまいがちな存在かも知れません。
とは言え、こんなに優れた攻撃機を我々が放っておく筈も有りません。
ご紹介致します。『War Thunder』アップデート1.63「Desert Hunters」にて自信を持って提供致します、スホーイ Su-6です!



1930代も終わりかけたその頃、ソビエト連邦の航空機設計者達は、互いに負けじと腕を競い合っていました。
彼らの目的は、赤軍きっての最強の攻撃機を開発することでした。
国の指導者達、航空機設計者や技術者達は気付いていたのです。
もうすぐ、ソ連の人々は世界最強の軍による攻撃を耐えぬかねばならぬ事になるだろうと。
そう、あのヒトラー率いるドイツ軍です!
その為には、そこそこの出来では無く「最強の」攻撃機の開発が必要とされました。
国内の各設計局間でのその開発競争は、幾度となく試行錯誤を繰り返さねばならず、涙ぐましい程大変な作業でした。
この開発競争にて最終的に勝利の栄冠を勝ち取ったのは、様々な点で他機より優れていた、
イリューシン設計局のイリューシン Il-2でした。
では、それは他の追随を許さない彼らの圧勝だったのか?と言うと、 それは少し違います。






迫り来る戦争の為、最強の攻撃機開発を目指し競い合う航空機業界の第一人者達。
パーヴェル・オシポヴィッチ・スホーイ氏もその内の1人でした。
彼の攻撃機であるスホーイ Su-6は、飛行特性の面で前任機のイリューシン Il-2より優秀な性能をテストで示しました。
またスホーイ Su-6は、機体の装甲に於いてもイリューシン製のそれを上回っていました。
しかし、武装面には欠点が有りました。
スホーイ氏はロケットの搭載を念頭に置いていなかった為、この攻撃機の爆弾積載量は、
合計でもたった120kgと言う僅かなもので、しかも肝心の機関砲が有りませんでした。
その後、専門委員会の批判を考慮し、「ボルコフ・ヤルツェフ VYa-23」なる機関砲を機体に装備します。
これにより爆弾積載量も拡大し、RS-82かRS-132と言うロケット弾のいずれかを10発搭載出来るようになったのです。
しかし、折角の新装備を手に入れた矢先、この攻撃機のテストは途中で中止されてしまいます。
なんとこの機体を飛ばせる唯一の試作エンジン、「シュヴィェツォーフ M-71」が壊れてしまったのです。






それから時が流れ、戦争は既に始まってしまっていました。
しかし、スホーイ氏はまだ諦め切れませんでした。
彼は、以前のエンジンより出力こそ弱いものの、より手に入れ易かった、
液冷エンジン「ミクーリンAM-42」をスホーイ Su-6に換装する計画を立ち上げました。
しかし、あろう事かこのエンジンもまたテスト中に壊れてしまいました。
やがて、この嘆かわしい失敗続きの悲劇にもとうとう終止符が打たれる時が来ます。
それは1944 年、イリューシン設計局の「イリューシン Il-10」なる新型の地上攻撃機の登場と共に訪れました。
このIl-2の後継機は、全てに於いてスホーイ Su-6より優れていたのです。
これにより、ついにSu-6計画は幕を下ろしたのでした。






『War Thunder』では、強力な「シュヴィェツォーフ M-71Fエンジン」を搭載した機体に、
銃手兼無線士用の後部銃座を追加した、スホーイ Su-6の試作機の後期モデルをご提供致します。
このスホーイ Su-6はイリューシン Il-2とよく似た飛行をしますが、速度やその操縦性、
装甲の強度や強いては破壊力の高いロケットの積載量でもイリューシン Il-2を上回るものとなっています。
そしてこの攻撃機は、最高速度が低空飛行時で時速480km、高高度飛行時には510kmにまでも達する事が出来ます。
そう、あのノロマでぎこちないイリューシン Il-2などとは比べ物にならない、真のスカイ・レーサーです。






この後期モデルの正面装備は、ShKAS 機銃2挺とNS-37 機関砲2門の装備で形成されています。
この機体がイリューシン Il-2と大きく異なる所は、
両翼の機体中心部寄りにそれぞれ37mm 機関砲弾を装備していると言う紛れも無い事実です。
これらの装備は戦場における攻撃をより確度の高いものにしてくれる事請け合いです。
かつて、無線士の任務も兼ねていた当時の銃手は、
12.7 mm UBT機関銃の装備された操縦席背面の後部銃座に乗り込み、追尾して来る敵戦闘機に容赦無い攻撃を浴びせたそうです。
また、スホーイ Su-6の機体は、操縦席と銃座を保護し、尚且つエンジン、
燃料タンクとオイルタンクをもガッシリ護ってくれる装甲カプセルで覆われています。
装甲厚は4mm〜13.5mmの物で、操縦席と銃座を護ってくれる装甲ガラスは65mm厚の仕様です。



さて、いよいよこのソビエト製の幻の名機が我らが戦場に名乗りを上げます。
スホーイ Su-6攻撃機は、「War Thunder」アップデート1.63「Desert Hunters」にて操縦可能になります!
それでは、皆様の健闘を祈っております!



The War Thunder Team!

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