砲安定装置

安定装置が初めて登場したのは、第二次世界大戦中のことです。
M4中戦車シャーマンとM3軽戦車スチュアートの一部の型に一軸性の安定装置が搭載されていました。
これらの装置は、現代の安定装置と比べると安定化の性能は著しく劣っていました。
しかし、それでも照準をすばやく元の状態に戻しながら短い停止時間で狙いを定める手段としては有効でした。
また、低速で移動しているときの射撃にもその効果が見られていました。
小口径の戦車砲を装備した戦車（イギリスのマチルダ、チェコのPz-38t、一部の日本車両など）では、
リフト機構を解除し、支持架を用いることで垂直に戦車砲の照準を合わせることが可能でした。

同時に、戦車砲はピンで平衡が保たれていたので、戦車がゆっくりと移動しているときにも、安定装置は有効で、
短距離では目標に対して効果的な射撃を行うことができました。
二次元的な安定装置の複雑な電気機械システムにより、
かなりの速度で、車体がひどく傾いているときでも、照準機に目標を捉え続けられるようになると、
砲安定装置は戦後の戦車設計業界の標準となっていきました。

艦艇で砲安定装置が広まったのは第二次世界大戦中のことです。
対空砲に関しても同様です。
艦艇ではうねりを抑え、3機の航空機に対して、安定化をはかることもできていました。
移動時に効率的な射撃ができるようになることで、
砲安定装置を装備した兵器でのゲームプレイはよりおもしろく、ダイナミックなものになるでしょう。