ARHシーカー（FOX-3）空対空ミサイルのプレテスト
2024-03-02 10:00
開発者ブログ
今回は、『War Thunder』の航空機のコンポーネントにおいて、重要なマイルストーンとなるARH（Active Radar Homing：アクティブ・レーダー・ホーミング）ミサイル、つまり別名FOX-3をゲーム全体へ導入することについてお話したいと思います。このタイプの兵器の特性と空中戦でのゲームプレイに与える影響を考慮し、このような非常に高度なミサイルをゲームに追加するためのアプローチについて、詳しく説明したいと思います。
今後より一層の現代的な航空機やミサイルをゲームへ導入することに伴い、私たちはそれらを追加する上でのさまざまな課題や、ゲームプレイに与える影響を考慮する必要がありました。第1世代の基本的な誘導ミサイルから始まり、移動目標を攻撃可能な最初のミサイル、初めてのオールアスペクト（全方位）発射能力を有するミサイル、最近では初の高機動ミサイルまでに至りました。これらのミサイルを追加するたび、各々が何らかの形でゲームプレイを劇的に変える可能性を秘めていましたが、それが必ずしも良い方向の変化というわけではありませんでした。そのため、新しい各世代のミサイル導入に先立ち、私たち開発者、QA（Quality Assurance：品質保証）チーム、アルファテストチーム、さらにDevサーバーに参加するプレイヤーの皆さまを含む、複数のチームによる多数のゲームテストを行ってきました。これにより、ゲームプレイの考慮により下された決定、必要な改善の範囲、バランスへの影響を検証することができました。
同様のミサイルはすでにゲーム内に存在していますが、ゲームプレイ全体にはそれほど大きな影響を与えていません。第一に、これらのミサイルを搭載することができる航空機は、F-14AとF-14Bの2機のみだからです。第二に、AIM-54の本来の目的は、主に機動性の高い目標ではなく、対艦巡航ミサイルや重爆撃機のような航空機と交戦するためにあります。しかし、大抵の場合、航空機は直線的に飛行するため、ミサイルの接近に気づけず、この種類のミサイルに被弾してしまい、現時点でも攻撃は成功していました。ただ、ある程度の操縦を行うことで、これらのミサイルを回避することはさほど困難ではないため、ゲームプレイのバランスに大きな影響を与えることはありませんでした。
それに比べて、AIM-120、R-77、MICA EMといった新型の中距離ミサイルは、戦闘機動中の航空機に対して使用することが意図されています。このようなミサイルを搭載可能な航空機は、1機あたり最大8発～10発を搭載できるため、ゲーム内では各チームにつき最大100発のミサイルを発射できることを意味します。この事実とこれらのミサイルのレーダー能力、中距離および近距離での操縦特性を組み合わせると、現在のゲームメタを著しく変化させる可能性があり、ほんのわずかなミスも許されない、非常に厳しい環境になってしまいます。
とはいえ、私たちが実施した内部テストにおいて、このタイプのミサイルを用いたバトルでは、小規模なプレイヤーグループによる空中戦で新しい戦術アプローチが生まれるなど、非常に興味深いゲームプレイを確認しました。また、一般的にこれらのミサイルは、既存のミサイルと比較して、目標に命中させるための新しい射程パラメーターを提供しないことも特筆すべき点でしょう。
上記に基づき、このタイプの兵器を装備した航空機をテストする大規模なテストを、大型アップデート「アルファストライク（Alpha Strike）」のDevサーバー開放期間中に実施します。このテストは、指定された航空機とミサイルのセットによるイベント形式で行われます。Liveサーバー上で航空機のランクVIを開放した全プレイヤーの皆さまが参加可能です。
このイベントに参加する場合、アメリカ、ソ連、イギリス、中国、フランス、またはイスラエルの国家に所属するランクVI以上の航空機を搭乗員スロットに追加する必要があります。このモードを開始する時に選択した国家により、イベントでテストできる航空機が決定されます。
航空機とミサイルのリスト：
これらの新しいミサイルの本実装は、2024年第2回目の大型アップデートで実施する予定です。このアップデートでは、ARH（Active Radar Homing：アクティブ・レーダー・ホーミング）シーカーを有するミサイルとそれぞれのミサイルを搭載した航空機が一斉にすべての国家に追加されることになります。
今回の開発ブログは以上になります！このテストに参加し、フィードバックをお寄せいただけると幸いです。皆さまのフィードバックと私たちの統計データの解析情報を併せれば、早期に問題の発見およびその解決方法を提示することができます。
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The War Thunder Team