タイサブツリーと中国兵器に関する開発者の見解
どうも皆さん!VT-4主力戦車など『War Thunder』におけるさまざまな中国兵器の実装について、多くの議論や疑問が寄せられています。私たちの意思決定プロセスを可能な限りオープンかつ明確にしたいと考えておりますので、今回は新規サブツリーの導入と兵器特性のバランス調整に関するアプローチについて、詳細に説明したいと思います。
質問:
ゲームにどのツリーやサブツリーを追加すのか、またはそこに配置する兵器をどのように決定しているのでしょうか?例えば、日本のツリーにタイの兵器を追加するというアイデアの端緒について説明していただけますか?
回答:
新規プレイヤーと既存プレイヤーの双方に目新しさと面白さのある体験を提供し、ゲームプレイとその進行を支えるため、大型アップデートごとに新車両を追加しています。例えば、ユニークな新機能を備えた兵器、全く新しい国家、あるいは既存国家に対して兵器サブツリーを導入する場合もあります。
『War Thunder』の現行の進行システムでは、新たに完全独立した研究ツリーを開発するには、戦闘可能な兵器が相当数必要です。通常、ランクごとに少なくとも5~6種類が必要になります。これは、ゲーム内に存在する現在の国家のように、大規模な軍事兵器メーカーや運用国家のみが独自のツリーを獲得できることを意味します。
しかし、多くのプレイヤーが興味を持つであろう兵器を運用している(または生産している)国家が多数存在しているにも関わらず、これらの国家には時代をまたいで隙間のない一貫した独立した研究ツリーを形成するのに十分な選択肢がありません。その結果、こうした国家をゲームに加える際、ゲームプレイと進行面での最善策は既存の研究ツリーに組み込むことです。例えば南アフリカの兵器は、この方法でイギリスに合流しました。
一部の大規模な主要国家でさえ、完全な研究ツリーを形成するのに十分な兵器数や多様性を欠いているか、少なくとも特定のBR(バトルレーティング)で完全なラインナップを構築することが困難なところもあります。同様に、こうしたケースでは、サブツリーとして追加することにより効果的にゲームプレイの選択肢を増やせるほど十分な戦闘兵器を有した国家を探すよう努めています。例えばハンガリーの兵器はイタリアのツリーに貢献してきました。これらの兵器をサブツリーとして含めることで、より強力で多様なラインナップを構築し、ゲームプレイを向上させることが可能となります。
日本についても同じです。タイ王国には、ゲームデザインの観点から現行の日本ツリーを補完する興味深い戦闘兵器が複数存在し、新たなプレイスタイルや選択肢をもたらすことで、ツリー全体の競争性と多様性を高めることができます。また、既存国家への追加候補として、他のアジア太平洋諸国も検討中です。例えば、日本にインドネシアの追加および中国にシンガポールを追加するなどです。ただし、現在の構想が全て実装されるわけではありません。チーム内では最適な解決策が見つかるまで、ゲームに追加したいさまざまな兵器について常に検討と議論を重ねています。
タイ王国が運用する中国製VT-4主力戦車が日本の技術ツリーに追加されるという理論上の可能性すら、一部のプレイヤーから敏感に受け止められています。というのも、タイ向けの戦車は中国で生産されているためです。結局のところ、ゲーム内で実際の国旗や兵器が使用されている以上、政治から完全に距離を置くことは非常に困難です。これによりプレイヤーの皆さまに不安や不快感を感じさせてしまったならば、心よりお詫び申し上げます。これは決して私たちの意図するところではなく、今後も決してそうなることはありません。
ご存知の通り、私たちは常に政治的な要素を避け、遊んでもらえるゲーム作りに専念しています。タイ王国のサブツリーを含む『War Thunder』の新要素に関する全てのアイデアは、純粋に進行システムとゲームプレイの向上のみを目的としています。ゲーム内に何かを盛り込むことによって、何らかの政治的な主張を行う意図は一切ありません。そのような行為は誰の利益にもならず、否定的な感情や嫌悪感を生むだけだからです。私たちは世界中の『War Thunder』ファンが共にプレイし、楽しんでもらえるようにあらゆる努力を惜しみません。
質問:
ゲーム内の中国兵器に関する中国コミュニティからのフィードバックに加え、『War Thunder』におけるその実装の潜在的な不正確さについて、どのように対応していますか?
回答:
『War Thunder』は、さまざまな時代や環境における膨大な数の軍事兵器を収録していますが、技術的・歴史的知識に精通した大規模な開発チームを擁しているにもかかわらず、あらゆる兵器について全てを知ることは不可能です。特に現代の軍事兵器に関しては、言語の壁、機密性、さらにしばしば矛盾する情報に対処せざるを得ない状況が頻繁に生じています。
潜在的な不具合の報告やゲームプレイのバランスに影響する特定のパラメーター変更の提案を検討する際、私たちは常に可能な限り客観的な視点であるよう努めています。ただ、私たちは皆人間であり、間違いを犯したり見落としが起きることもあります。
私たちが下した判断や適用した変更が一部プレイヤーの皆さまにとって、偏っているように映ってしまったら申し訳ございません。技術的な問題については、プレイヤーからの不具合報告を含め、すべてを可能な限り迅速に修正するよう常に取り組んでいます。また、特定のプレイヤーグループからの意見要望だけで手を加えることは決してありません。この方針に基づき全てのツリーを平等に扱い、正当な理由なく兵器の強化や弱体化を行うことはありません。
とはいえ、私たちは常にフィードバックを分析し、ゲームの進行を改善したり、バランスを向上させたり、ゲームプレイをより面白く楽しめるものにしたりするのであれば、変更を加えます。なお、その変更がゲーム内にて、私たちが維持したいリアリズムの原則に反しない限りにおいての話です。
中国コミュニティで共有されている申し立て事項の一覧は確認しています。世界中のプレイヤーの皆さまから寄せられる全てのフィードバックと同様に、開発会社Gaijin Entertainmentではこれを分析し、社内で議論を重ねた結果、今後の計画に考慮すべき多くの点を見出しました。より広範な課題については既に説明済みですが、その他の点については近い将来に対応する予定です。フィードバックを体系的に分析するには多大な時間を要し、こうした重要課題については徹底的な検討を心がけております。
最後までお読みいただきありがとうございます。これらの回答が、私たちの立場を明確にすることを願っております。皆さまの熱意と情熱に深く感謝いたします。引き続き『War Thunder』をよろしくお願いいたします。
フォーラムでは、いつでもアイデアや質問、ご提案をお寄せいただけます。すべてを丁寧に確認させていただいています。不具合や不正確な点については、コミュニティの不具合報告プラットフォームからお知らせください。
The War Thunder Team