イタリアP40重戦車の背後にいた男たち!

 

一部のプレイヤーの皆さまは、ゲームに登場している特別な戦車、P40に気づいている、またはすでに所有しているでしょう。ハンガリーのゲームポータル (www.warthunder.hu)は、ここ数年間、モデレーションチームで絶え間なく働いているメンバーと話すことができました。兵器のモデルを正確に再現し、イタリアのファンであると証明するために尽力した、RikとNick(まるでお笑いコンビのような名前ですね!)をご紹介します。

 

お名前や、どのように『War Thunder』を好きになり、どれくらい『War Thunder』をプレイしているのかなど、あなた自身のことを教えてください。

 

  • Rik: こんにちは、ニックネームが「BlueBeta」のRiccardo Lo Versoです。33歳で、ローマの近くに住んでいます。イタリアのフォーラムモデレーターをしており、イタリア地上陸軍ツリーの翻訳や歴史的顧問を務めています。2012年から『War Thunder』をプレイしており、その1年後にフォーラムのモデレーターに選ばれました。
  • Nick: こんにちは、このようなインタビューの機会をどうもありがとうございます。Nicola Faggiani、「Kolin0」です。35歳で、南イタリアに住んでいます。この『War Thunder』の素晴らしい世界に飛び込んだのは約2年前です。第二次世界大戦時の戦車や航空機のシミュレーションに特化した良いゲームを探しており、色々研究をした結果、最高だと気付いたものが『War Thunder』だったのです。このゲームのアーケードとシミュレーションの歩み寄りは素晴らしいものです。

 

ゲームに登場する兵器モデルを作成しようというアイディアはどのように生まれたのですか?

 

  • Nick: 私はすぐに、イタリアが独立した国家としてゲームに実装されていないことに気が付きました。第二次世界大戦中に重要な役割を担ったイタリアのような国家が、ゲームにはほとんど登場していなかったのです。ドイツツリーに何機かのイタリアの航空機があったのは覚えていますが、私にとっては物足りませんでした。私は約15年ほど3Dグラフィックに携わっていたため、具体的な方法でイタリアの兵器、特に戦車のモデルに専念するという意思を発表する場として、イタリアのフォーラムにスレッドを立てることを決めたのです。
  • Rik: CDKやレベニューシェアプログラムがリリースされて以降、ゲームの3Dモデルを作れないかと悩んでいましたが、私は3Dデザイナーではありません。その時、フォーラムのイタリアのセクションでNickの投稿を見て、プロジェクトを開始する意思を表明したのです。

 

何故P40戦車のモデルを選んだのですか?

 

  • Rik: 様々なオプションの中から、イタリアのコミュニティがP40を選びました。プレイヤーが戦車を選ぶ投票場をNickが作りました。最終的に決まったのがP40だったのです。
  • Nick: 私たちは投票できる場を設けました。この民主的な方法で、イタリア地上車両ツリーの最初の車両が決まったのです。

 

どのように、そしてどこでこの車両のデータを見つけたのですか?全体的な工程にはどれくらいの時間がかかったのですか?

 

  • Rik: Nickに、この戦車を作るための可能性や技術があったんだと思っています。彼が戦車の最初の3Dモデルを作るのを待ちました。数か月後(正しく覚えていれば4か月後)、Gaijin社にこのモデルを送り、Gaijin社が気に入ってくれるかどうかを見てみるべきだという連絡をNickにしました。Gaijin社の3Dデザイナーはとても親切で、CDK戦車を作るプロジェクトの手助けをしてくれました。ローマにある戦車美術館に行き、残存している2両の内の1両の戦車から、すべての寸法やデータを収集しました。本やマニュアルを探したり、軍隊のエキスパートに連絡を取ったり…この作業に5か月費やしました。この戦車はイタリアが降伏した1943年に作られたため、作成はとても難しいものでした。そのため、一部は他の戦車と共通しており、様々な種類の戦車や自走砲の研究を始めました。プロジェクト全体で(2017年3月に再起動し)、8か月かかりましたが、プロジェクト自体は1年前にスタートしました。
  • Nick: この戦車は2両しか残存しておらず、そのうち1両はレッチェにある軍事収容所にあったため、訪問や観察は難しいものでした。幸い、もう1両はローマの戦車博物館にありましたが、多くの部分が欠損していました。Rikは寸法を測り、写真のような正確な戦車のレポートを作るために、2回博物館を訪れました。写真の素材に加え、この戦車の歴史的な研究も行い、P40のモノグラフや技術マニュアルも購入しました。


お2人はイタリアとハンガリー間の地上車両ツリーの作成にも携わっていますよね。ハンガリーの車両がないことは、独立したイタリアの地上車両ツリーに何らかの問題を生じさせましたか?

 

  • Rik: いいえ、これについては問題はありません。イタリアには十分な数の戦車がありますから。しかし、ハンガリーも何らかの形でプロジェクトになりえる、と考えています。
  • Nick: 例えばイタリアとドイツ間であったとか、鹵獲された兵器である、など、歴史的な背景で実際に使用された戦車や航空機であることを含めることは別物です。史実にない多国籍な技術ツリーを作ることはあまりありません。独自の技術研究ツリーを開発できるほど兵器がない国家は、近隣国家と「同盟」が作れると思います。「西ヨーロッパ」技術ツリーなんかは面白いでしょうね。

 

これまでにゲームに登場しているイタリアの航空機についてはどう思いますか?航空機のモデル作成をしようと思ったことはありませんか?

 

  • Rik: あります。Nickに航空機を作るプロジェクトを始めようと話したことはありますが…彼はあまり好んでいないようです:D
  • Nick: これまでにゲーム内に登場しているイタリアの航空機は、実際に製造されていた機体のいい部分を表現しています。本当に重要な航空機の一部が登場していないものの、いい出来だと思います。P40が登場した後に航空機のモデル作成の計画もあったのですが、今後も地上車両の作成を続けていきたいです。

 

以前から3Dモデル作成には詳しかったのですか?それとも今回の件で学んだのでしょうか?

 

  • Rik: CANTZ 1007bisを作成した時、3dsMaxでモデル作成を始めようとしましたが、私は3D作成があまり得意ではなく、私にはNickがいたのでそれでよかったのです。Autocadの使用方法を学んだため、データの研究を行うだけではなく、もっと彼を手伝えるようになりました。
  • Nick: 何年か勉強した後に、3D作成が正式な自分の仕事となりました。建築家と仕事をしている時と同時に、P40プロジェクトを行いました。また、私は航空機設計のイタリアチームに所属しており、パイプラインには、「ナショナル曲技飛行チーム」のMB339Aがいます。FSXかP3Dのプラットフォームで今年リリースされる予定です。

 

Gaijin社との連携はどのように進みましたか?

 

  • Rik: Gaijin社は良い会社で、働いている方たちは全員私たちに親切で、誇りをもって仕事をしています。私たちを毎日支援し、質問に答えてくれ、彼らの基準(かなりの高クオリティです)になるまで3Dモデルをチェックしてくれました。すべてのボルトや、リベット、ネジは実在のものと同じ場所にあり、同じ寸法なのです。P40や『War Thunder』に登場する他の戦車を操縦している時、これらにも焦点を当てて、作成にはかなりの努力が必要であるということを考えていただけたらと思います。
  • Nick: 連携はとてもうまくいきました。Gaijin社はとても気さくでたくさん支援をしてくれました。本当に貴重な助けとなりました。そして彼らは非常に正確です。私が3Dモデルを何度修整したかはわからないでしょうね。3Dモデルは完璧でなくてはならないのです。どの戦車を操縦している時でも、開発には12か月近くかかり、戦車の新型が登場したら、同じ戦車を作っていた3Dモデル作成者はあきらめないといけない、ということを覚えておいてください。私の力ではなく、イタリア軍ツリーは生まれるべくして生まれたのです。あなたが今見ている戦車は、外部チームとのコラボレーションで初めて誕生した戦車で、私たちはこれを誇りに思います。

 

3Dモデル作成に慣れていて、ゲームに登場させるモデルを作成しようとしているハンガリーの『War Thunder』プレイヤーにアドバイスはありますか?

 

  • Rik: アドバイスはありません。ハンガリーの3D作成者を知らないし、私自身がハンガリーの戦車に興味があります。ハンガリーの戦車はゲームにとってとても良いものであり、追加実装されるべきです。
  • Nick: もちろんです!自分の国の歴史や3Dグラフィックが好きであれば、あなたも兵器を作ることができます。戦車、航空機、さらには船でさえもです。歴史的な写真、技術設計図、操縦マニュアルなど、入手可能な資料をすべて探してください。しかし、もし実物を見に行けるのであれば、カード、ペン、カメラ、たくさんのメモリーカードを持って、ためらわずにすぐに見に行ってください!忍耐を身に着け、作業を始めましょう。作成した兵器がゲーム内で見ることができる喜びは、信じがたいほど素晴らしいものです。

 

『War Thunder』ハンガリーコミュニティに感謝します!

 


 

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