ゲームモードごとのBR(バトルレーティング)区分:開発チームの見解


どうも皆さん!ゲームモードごとにBR(バトルレーティング)を区分するという提案について、皆さまから寄せられたフィードバックを検討した結果、変更点リストにおける一部兵器の更新をお知らせすると共に改めてBR(バトルレーティング)全般に関する説明を行います。

バトルレーティングについて

まず、BR(バトルレーティング)の仕組みと決定方法について少し詳しくお話しておきたいと思います。BR(バトルレーティング)は、兵器がどれほど活躍できるかによって決定しますが、これは単に経済的なものだけではありません。私たちがこの指標を用いるのは、プレイヤーが自分の兵器で行う全ての行動を包括して考慮するためであり、支援、占領、兵器が実行できる事実上すべての有用な行動が、一つの普遍的な指標にまとめられています。

これは各兵器の「効率性」を示し、あらゆる能力とそれが実際にどのように使用されているかについて、非常に包括的な視点を与えてくれます。

効率性が高い車両の場合、マップにスポーンしているほとんどの時間において、さまざまな点で同ランクの兵器を上回っており、結果としてBR(バトルレーティング)を上げなければならない場合があります。一方、効率の低い兵器は、対戦相手に対して全体的にパフォーマンスが低く、BR(バトルレーティング)を下げる可能性があります。しかし、これは純粋にデータ主導のプロセスではなく、特定の兵器を使用するプレイヤーの数やそのラインナップ、パフォーマンスを違った方法で変化させる可能性のある新機能など、追加要素を考慮することもしばしばあります。そのため、より多くの情報を収集するために、予定していた変更を延期することもあります。私たちは、主にこの効率性の基準に従っていますが、それに縛られているわけではありません。BR(バトルレーティング)のサイクルごとに多くの時間を費やし、当初は考慮していなかったさまざまな視点や要素がないか、フィードバックに目を通しています。

結論から言えば、全体を通して兵器のバランスを取ることは非常に困難です。机上では、ある航空機は驚異的な速度を持っているかもしれないし、またある戦車はそのBR(バトルレーティング)の割に優れた装甲貫通力を備えているかもしれません。しかし、これらは「コールドデータ」であり、表面上は非常に素晴らしい特徴を持つ兵器であっても、その特徴が高いパフォーマンスを保証しているわけではありません。つまり、兵器が持つ特徴を個別に評価するのではなく、兵器がゲーム内で実際にどのように機能するかが重要なのです。そのため、あらゆる事象や人を考慮した効率性は、データを得るのに適した情報と言えます。

「ゲームモードごとのBR(バトルレーティング)区分」を導入する以前、航空機のバランスを調整する際、ほとんどの場合、BR(バトルレーティング)は戦車戦ではなく、航空戦のパフォーマンスに基づいて設定されていたことを明記したいと思います。多くの皆さまが、航空戦における攻撃機のBR(バトルレーティング)減少を望んでいることは理解しています。そこで、この件に関する追加の回答を下記に記載します。

変更点について

フィードバックで指摘された一部の航空機に関する詳細なコメントを用意しました。また、下記リンク先の表から変更点の全リストを確認することもできます。

南昌Q-5L:10.7への増加を中止し、代わりに戦車戦のBR(バトルレーティング)を10.3に増加します。なお、航空戦のBR(バトルレーティング)は、南昌Q-5A(初期型)と同様の9.0ではなく、南昌Q-5Aと同じ9.3への減少することを決定したため、ご留意ください。これは、次期大型アップデートの実施に伴い、この航空機が対抗手段を受け取るためです。対抗手段の導入により、戦車戦におけるさまざまな脅威にも対処しやすくなるはずです。

ジャギュア GR.1A、バッカニア S.2B:戦車戦において、これらの攻撃機のBR(バトルレーティング)を増加しないことにしました。ただし、地上車両の最大BR(バトルレーティング)を増加する場合、これらの航空機のBR(バトルレーティング)も増加する可能性があります。そうすることで、どちらも戦車戦のセットアップ内に留まると同時に、他国家の兵器の高い効率とBR(バトルレーティング)の増加を補います。

F-16A&ネッツ(全派生型)は、対地能力と対空能力を兼ね備えているため、戦車戦におけるF-16A(全派生型)のBR(バトルレーティング)を11.7へ減少することを中止します。その代わり、ネッツは対地能力が他のF-16Aシリーズと同程度であるため、BR(バトルレーティング)を12.0に減少します。

攻撃機型トーネードと爆撃機全般について

現時点では、航空戦で主に基地を爆撃するほとんどの航空機は、同じBR(バトルレーティング)の戦闘機と同等、あるいはそれ以上の効果を発揮しますが、その武装や航空戦での能力は戦闘機よりもはるかに劣ることがよくあります。

航空リアリスティックバトル(Realistic Battle:RB)における爆撃機のBR(バトルレーティング)は、航空戦での能力だけを戦闘機と比較すると、多くの皆さまが高すぎると考えていることは承知しています。

しかし、多くのトピックで議論されているように、経済の面では爆撃機のBR(バトルレーティング)は最適、あるいは過小評価されています。これは、たとえ航空戦での能力が低くても、平均して良い報酬、あるいはそれ以上の報酬を受け取ることが出来ないわけではないことを表しています。上述したように、平均報酬は兵器のBR(バトルレーティング)を決定する上で主な要因の一つとなります。したがって、健全な経済の進捗を維持しながら、これらの航空機のBR(バトルレーティング)減少を可能にするためには、爆撃機と戦闘機の平均報酬(効率性)が等しくなるように、基地の損傷や破壊に対する報酬を減少する必要があります。

私たちは、現在の平均報酬値におけるBR(バトルレーティング)減少を求めるプレイヤーから、このような変更が支持を得られないことを十分に認識しています。

そのため、夏にはこの問題をより明確にし、主に基地を爆撃する航空機のBR(バトルレーティング)を減少するために、基地に対する報酬を減らすべきか、それともすべてを現状のままにしておくべきか、議論に持ち込む予定です。この件に関する詳細については、続報をお待ちください。

上述の内容に基づき、現時点では、航空リアリスティックバトル(Realistic Battle:RB)における攻撃機型トーネードのBR(バトルレーティング)は、現在のままに留めます。トーネード IDS ASSTA1(ドイツ)、トーネードGR.1(イギリス)、トーネード IDS(1995)(イタリア)のBR(バトルレーティング)は減少せず、トーネード IDS MFG(ドイツ)、トーネード IDS WTD61(ドイツ)のBR(バトルレーティング)を、上記の他のBR(バトルレーティング)まで増加することはありません。

AMX:戦車戦において、この航空機は非常に高い効率を有します。積載量に優れ、その効率は同じBR(バトルレーティング)の平均の2倍以上であるため、BR(バトルレーティング)の増加は免れません。ただし、皆さまのフィードバックを考慮して、BR(バトルレーティング)を1段階だけ引き上げの10.7にし、その有効性を監視することにしました。私たちはここで奇跡を期待しているわけではなく、この航空機の効率を10.7に増加しても、非常に高い効率を維持する可能性が高いと予想しています。その場合、今後予定しているバトルレーティングアップデート計画で、さらに増加する可能性があります。

対地能力に劣る戦闘機

私たちの変更案では、優れた戦闘機となり得る航空機が挙がっているかもしれません。しかし、同時にこれらの戦闘機は、現在のBR(バトルレーティング)では量や質の点で、特に際立たない兵装を搭載しています。戦車戦では戦闘距離が短く、地上での戦闘に重点を置いている(戦車戦ではどの航空機も主に攻撃機として機能する)ことから、対空能力は二の次と考え、戦車戦で航空機のバランスを取る際に対空能力は最後に考慮します。ただし、これからもパフォーマンスを監視し、必要があれば戦車戦のBR(バトルレーティング)を変更します。

A-6E TRAM:この航空機は、現在のBR(バトルレーティング)で敵の地上目標と効果的に交戦できる誘導兵器を豊富に取り揃えています。しかし、BR(バトルレーティング)変更により、この航空機は他の脅威の中でも、特により長距離の防空システムと対峙することになります。それに伴い、私たちは本機体の兵装を拡張することも検討しており、次期大型アップデートでは、防空システムに対抗でき、通常の自由落下型爆弾よりも長距離から目標を攻撃可能なAGM-123スキッパー IIを追加する予定です。なお、AGM-65マーベリックは、この航空機の本派生型では使用できないことにご注意ください。

Su-25、Su-25K:これらの航空機における戦車戦でのBR(バトルレーティング)を、何故増加しないのかという質問を目にしました。これは、現在のゲームデータによると、これらの航空機はすでに理想的なBR(バトルレーティング)に達しているためです。地上目標を攻撃するための 「ファイア・アンド・フォーゲット(撃ち放し能力)」を有する兵装は搭載しておらず、兵器を誘導しながら戦闘から離れられるようにする、適切なズームや誘導角度を備えた照準ポッドも持っていません。主武装を使用する場合、この航空機は目標から離れるのではなく、目標に向かってまっすぐ飛行することを余儀なくされます。地上目標を効果的に破壊するには常に制空圏内で行動し、ほぼ一直線に飛行する必要があり、これがその効率を物語っています。

A-10A、A-10A (後期型):これらの航空機は 「ファイア・アンド・フォーゲット(撃ち放し能力)」を有する兵装を備えているため、地上目標の破壊や防空システムと対決の両方で有利になることができます。また、戦車戦では非常に効果的です。

シュペルエタンダール:戦車戦では、この航空機の効率は同ランクの航空機より2倍近く高いため、BR(バトルレーティング)を1段階上げるだけでは足りません。戦車戦でのBR(バトルレーティング)を10.7に増加したら、シュペルエタンダールにAS-30L ミサイルを搭載できるオプションを追加します。

BR10.0~10.3のオールアスペクト発射能力を有する赤外線シーカー付きミサイル搭載機

ここでは主に、A-10A、A-10A(後期型)、Su-25、Su-25K、A-6E TRAMについてお話しします。これらの戦闘機は、航空戦で高いBR(バトルレーティング)を有し、オールアスペクト(全方位)発射可能なミサイルを搭載しています。空対空ミサイルを使い果たした後、これらの航空機が持つ飛行性能と特性では、より高い速度と推力重量比を持つ航空機と対等に交戦することはできません。そのため、これらの航空機は同様の性能を持つ航空機とのみ効果的に戦うことができます。

これらの航空機の効率性は、たとえそのBR(バトルレーティング)であっても、予想よりも低いか、それと同等です。BR(バトルレーティング)を増加すると、さらに困難な敵と遭遇する可能性があり、その効率性はさらに低下します。その一方、AMXは良好な性能特性と非常に高い効率を備えているため、今後計画されているBR(バトルレーティング)の変更では、航空戦でのBR(バトルをレーティング)増加する可能性があります。

更新後の全リストはこちら
(※リンク先は英語表記)


今後の計画

低ランクの兵器におけるBR(バトルレーティング)の区分は、将来予定されているバトルレーティングアップデート計画の一部として実施されることを再度お伝えします。また、私たちは常にパフォーマンスを監視しており、変更された航空機の効率が低すぎたり高すぎたりした場合は、バトルレーティングアップデート計画の一部として変更を修正する場合があります。

今回のお知らせで状況を明確にし、フィードバックで指摘されていた懸念に対処できていれば幸いです。皆さまからのご意見に重ねて感謝申し上げます!



The War Thunder Team